Chef de cuisine
芹沢 湊せりざわ・みなと
料理長
リヨンの食堂で三年、ブルゴーニュの片田舎の一つ星で四年。「フランスで習ったのは、火の番のしかただけだった」と言います。帰国後、神楽坂の空き家を三年探して、この土間に行き着きました。
テーブル五卓・カウンター四席(全十四席)/全席一斉スタート/月曜・第2火曜 定休

Kagurazaka · Cuisine française
神楽坂の坂の途中、元・硝子問屋の土間に硝子屋根を架けました。席は十四。コースは月に一本きり。千葉の畑から届いた朝の野菜と、房総の魚を、薪と炭の火だけで焼きます。
Photo: Alex Harmuth / Unsplash
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※ 架空の店舗です。表示はお使いの端末の時刻から計算したデモで、実際の空席状況ではありません。
La Maison
建物は昭和三十年代の硝子問屋で、道具を置いていた土間がそのまま残っていました。 壁を白く塗り直し、抜けた屋根に硝子を架けて、ダイニングにしています。 照明は夜のためのもので、昼はほとんど点けません。
席は十四。厨房にガスの火口はひとつだけで、焼き場は薪と炭の熾火だけで動いています。 火の番に人手がかかるぶん、一日に受けられるのはこの人数まで。 コースを月に一本しか置かないのも、同じ理由です。
Une journée de lumière
11:00
正午前
光が真上から落ちてきます。桟の影が、テーブルの上に格子を描く時間。
13:00
昼下がり
影が伸びはじめます。白い皿がいちばん明るく見えるのは、だいたいこの頃。
16:00
夕方
西陽が壁を登っていきます。仕込みの音だけの、店がいちばん静かな時間。
18:00
日暮れ
硝子屋根が黒い鏡に変わります。蝋燭に火を入れて、夜の一斉を待ちます。
21:00
夜
屋根に映るのは、もう自分たちの手元だけ。皿の上だけが明るい時間です。
La Table
光が載る席と、壁に返った光しか来ない席があります。どの席がいつ明るいのか、 そして明るいことの引き換えに何があるのかを、先に書いておきます。 席の良し悪しの話ではなく、部屋の都合の話です。
Table 1一番
2席
硝子屋根の南端、坂側の窓ぎわ
11:00 – 14:00
正午前後、屋根の桟の影が卓の上をゆっくり横切ります。皿の白がいちばん明るく写る席です。
Table 2二番
2席
屋根の真下、部屋の中央
12:00 – 15:00
光が真上から落ちてきます。影が足元にしか出ないので、卓の上がいちばん平らに見えます。
Table 3三番
2席
奥、白壁のきわ
Lumière indirecte
屋根の光は直接は届きません。白い壁に一度当たって返ってきたぶんだけが来ます。昼でも夜に近い明るさです。
Table 4四番
2席
坂側、入口寄り
13:00 – 16:00
午後、西へ回った光が壁を登りはじめる時間に明るくなります。いちばん色の濃い光が来る席です。
Table 5五番
2席
厨房寄り、焼き場の斜め前
11:00 – 13:00
午前のうちだけ明るく、昼過ぎには翳ります。かわりに薪の炎が横から届きます。
Comptoirカウンター
4席
焼き場の正面、四席
16:00 – 18:00
屋根の端から入る夕方の低い光が、背中側から来ます。日が落ちると、手元の蝋燭だけになります。
席のご指定は承っていません。ご希望は伺い、その日の組み合わせでできるかぎり添いますが、お約束はしていません。光の来る席が限られているぶん、先にお約束をはじめると、同じ席ばかりが埋まっていきます。
テーブル五卓・カウンター四席 ── 合わせて14席。
Les Produits
素材を先に決めて産地を探すのではなく、送られてきたものを見てから料理を決めています。 そのため、同じ月でも週によって皿の中身が変わります。
千葉・大多喜
野菜
須賀農園
週に三便、朝採りのまま届きます。品種を決めて頼むのではなく、その週いちばん良かったものを畑の判断で送ってもらう。献立が月替わりなのは、そのためです。
千葉・勝浦
魚
外川定置
定置網に入ったものだけ。狙って獲らないので、鮃の日もあれば鯖しかない日もあります。魚の名前を先に決めない、という約束で仕入れています。
岩手・岩泉
短角牛
苫沢牧場
夏は山へ放して草を食べさせる牛。脂が軽く、熾火で長く焼いても痩せません。年に四頭ぶんだけ、部位をまとめて引き受けています。
長野・伊那
薪と炭
赤井沢の薪
楢と桜を二年乾かしたもの。厨房にガスの火口はひとつしかなく、焼き場はこの薪と備長炭の熾火だけで動いています。
Le Feu
厨房にガスの火口はひとつだけです。増やせなかったのではなく、増やさないことに決めました。焼き場は薪と備長炭の熾火だけで動いています。
薪で焼いたから旨い、とは書きません。薪でしか出ない香りがあるのは確かですが、同じ火で失敗もします。火の番に人手が要るので席が十四しかない、というほうが、この店については正確です。
01
Un seul brûleur
火口はひとつ
ガスは湯を沸かすのと、ソースを繋ぐのに使います。それ以外の火はすべて薪と炭です。一度に鍋を二つ置けないので、献立の九皿は、鍋がひとつで回る順番に並べてあります。
02
Le bois
薪
伊那の楢と桜を二年乾かしたもの。割った断面が乾いて白くなったものだけを使います。湿った薪は煙が甘くならず、その日の魚に匂いが移ります。
03
La braise
熾火
炎で焼くのは最初の三十秒だけで、あとは薪が崩れて熾になってからです。備長炭を足すのは、熾の勢いが落ちた夜の後半だけ。
04
La cendre
灰
根菜は灰の中に直接埋めます。ビーツも玉葱も、皮を焦がして中だけを使う。灰は捨てずに翌日へ残し、週に一度だけ落とします。
La Cave
ブルゴーニュとジュラを軸に、造り手の顔が見えるものだけ。四百本ほどを、硝子屋根の下ではなく、地下の元・硝子倉庫に寝かせています。
グラスワインは常時九種。ボトルは¥7,000から、半分だけ開けることもできます。
Accord classique
ワインのペアリング コースに合わせて七杯
¥9,900
Accord court
少なめのペアリング 四杯。お車の方はこちらを
¥6,600
Sans alcool
ノンアルコールのペアリング 発酵茶と果実の煎じ、六杯
¥5,500
Les Mois
月が替わると品書きは全部入れ替わり、前の月のものはどこにも残りません。 それでは「月に一本」と書いている意味がないので、主役だけを控えています。
2026.03
Menu de mars
三月の献立
菜の花と浅蜊
須賀農園の菜の花が三便続けて届いた月。苦みの出た株だけを残して、浅蜊の汁で煮ました。
2026.04
Menu d'avril
四月の献立
筍と鰆
大多喜の筍を皮ごと灰に埋めた月。鰆は定置網に四日しか入らず、入らなかった日は鯖で書き直しました。
2026.05
Menu de mai
五月の献立
空豆と真子鰈
空豆は薄皮を剥かず、鞘ごと熾火へ。卓で開けていただく皿にしたので、手を拭く布を一枚増やしました。
2026.06
Menu de juin
六月の献立
新玉葱と鱸
玉葱を丸ごと二時間、灰の中に置いた月。鱸に脂がのるのは梅雨のあいだだけで、明けると書き換えます。
2026.07
Menu de juillet
七月の献立
玉蜀黍と穴子
焼き玉蜀黍の澄ましを書いた月。野菜のコースの一皿目は、いまもこの月のままです。
2026.08
Menu d'août
八月の献立
茄子とムール貝
焼き茄子とムール貝は八月に書いた皿で、九月になっても一皿だけ残しています。残ることのほうが珍しく、理由は畑の茄子がまだ終わらないからです。
先の献立はお知らせできません。畑と定置網から何が届くかで決まるので、月が替わるまで書けないためです。お尋ねいただいても、前の月の記録をお送りするのがせいぜいです。
Ce que nous ne faisons pas
十四席、献立は月に一本、火口はひとつ。ここまでに書いたことの裏側が、そのまま お断りになります。当日になってお伝えするより、いまお読みいただくほうが早いはずです。
À la carte
単品のご注文
献立は月に一本で、十四席が同じ皿を同じ順で召し上がります。鍋がひとつしかないので、一皿だけを別に組むことができません。
Retard
遅れてからの合流
全席一斉スタートです。三十分を過ぎてお着きの場合、途中の皿からお出しすることになり、前の皿はお出しできません。お代はそのままいただきます。先にお伝えしておきます。
Prolongation
お時間の延長
お席は2時間半〜3時間です。そのあとに掃除と火の落としがあり、薪は消したい時刻に消せるものではないので、延ばせません。
Salon privé
個室・半個室
十四席ひと部屋で、仕切りがありません。貸切は全席(十四名様)でのみ承ります。四名様で静かに、というご要望には、三番のお席をご案内するのが精いっぱいです。
Choix de table
お席のお約束
ご希望は伺いますが、お約束はしていません。光の来る席は限られていて、先にお約束をはじめると同じ席ばかりが埋まります。
Menu à venir
来月の献立をお伝えすること
畑と定置網から何が届くかで決まるので、月が替わるまで書けません。お尋ねいただいた場合は、前の月の記録をお送りしています。
Apport de vin
ワインのお持ち込み
承っていません。抜栓料も設けていません。四百本を地下に寝かせている店で、持ち込みだけをお断りしないのは筋が通らないためです。
Flash
フラッシュ・三脚での撮影
お手元の撮影は歓迎です。ただし昼は屋根の光で足りますし、夜は蝋燭の明るさが十四席ぶんしかありません。光を足すと、ほかの卓の夜が変わります。
L'Équipe
Chef de cuisine
芹沢 湊せりざわ・みなと
料理長
リヨンの食堂で三年、ブルゴーニュの片田舎の一つ星で四年。「フランスで習ったのは、火の番のしかただけだった」と言います。帰国後、神楽坂の空き家を三年探して、この土間に行き着きました。
Sommelière
郡司 あきぐんじ・あき
ソムリエ・支配人
都内のワインバーとビストロを経て。「合わせる」より先に「邪魔をしない」を考える人で、迷っているお客様には、だいたい半分の量を勧めます。
Les Voix
「昼に伺ったら、テーブルの上に屋根の格子の影が落ちていて、皿より先にそれを写真に撮ってしまいました。」
30代・友人と昼のコース
「野菜だけのコースを頼んだ連れのほうが、明らかに満足して帰りました。悔しいので、次は自分が頼みます。」
40代・記念日にご利用
「焼き場の薪の音が、ずっと店の底に流れている。今まででいちばん静かで、いちばん賑やかなフランス料理店でした。」
50代・会食にご利用
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